生きる 返し終えるその日までは

駄目男の500万返済日記

俺は屍

書店には、投資で財を成した人の本が溢れている。

ネットの世界、YouTubeやTwitterでは、さらにたくさんの人が、成功を謳っている。

彼らは光だ。


その光の下で、たくさんの屍が影になって地面に焼き付いている。


俺は屍。俺がサラ金から借りた金は勝者の元へ。

俺の手には何もない。

漫画、特命係長のセリフで、ローンなんて全然ましなんだよ物が残るんだから。借金はな、何も残らないんだよ。というセリフがあった。

本当にその通りだ。


甘く、軽く考えてたんだよなあ。


巨大資本はあまりに無慈悲。最後の1人まで弱者を焼き殺す。

機関投資家に喰われることなく成功してる人は、努力量とセンスと運と資力を備えた人。


今日たまたま見たホリエモンの動画で、投資の世界では、10万しか持ってない人が一兆円持ってる人に勝てるわけがないんですよ、と言っていた。

そういう話は、以前から知っていたよ。


でも自分はそうならないと思っていた。

馬鹿すぎたよ。


証券口座の金は、現実の現金だという実感が持てず、日常で現金を使うのとは比べ物にならないぐらいの速さで消え去った。


数千円は比較的簡単に勝てるが、数万円、数十万円は本当に簡単に負けられる。


お金がない、と言っていた頃に戻りたい。

つい、こないだだよ。

ない、だけならまだいいんだよ。

借金がある、のに比べたら、ずっとましだったんだよ。


一年前に戻りたい。

お金はないけど借金の絶望もなかったあの頃に。

性欲に喰われた理性

取り憑かれたように、女を買い続けた。

無限に溢れ出る性欲。コントロール不能だった。


欲望が、デリヘル嬢を1人呼んだだけで収まらない場合は、またすぐに別の嬢を呼んだ。

信じられますか?本当にいかれた人は、風俗をハシゴするんですよ。


とにかく、気が狂ったように女を買い続け、借金を増やし続けた。


サラ金でカネを借りて女を買い漁るなんて馬鹿な男は、そうはいないんじゃないかな。


本能の赴くままに行動する、動物そのもの。会社を休んで、遠出して行ったりもしたぐらいだ。

頭のネジがゆるんで、コンビニのサラ金ATMから金を引き出すことに次第に抵抗感がなくなっていった。


どうしてこんなんになっちゃったのかな。


これまで、どちらかというと大人しく、コツコツ真面目に生きてきた方だと思う。青春時代は受験勉強、仕事も地味で堅い仕事。

実はキャバクラもほぼいったことがないレベルだ。


思い通りにいかない人生への不満なのか?


自分はどこか壊れてるに違いない。


性欲をコントロールできない人間は破滅するしかない。

ただ、自分が借金まみれで破滅するだけなからまだしも被害者がいる性犯罪だけは犯してはダメ。万が一にも痴漢など性犯罪を犯してしまいそうになったら、最後の最後の理性で、自身の性器を破壊したい。

有難いことに、子どもの存在が、自分を犯罪者になることから遠ざけている。


その子どもを、裏切り続けているわけやけども。借金こさえて、女買って。



ふと気がつけば、多重債務者。



多重債務者なんて、遠い世界の話だと思っていた。つい半年ぐらい前までは。

目が覚めた

とてつもない事態になっていることに、ようやく気がついた。

下手な株式投資で作った借金300万。

風俗で作った借金100万。

ブランド物の浪費で作った借金100万。

これらの借金を、妻は知らない。

(奨学金が残り200万、住宅ローンが残り1200万。これらの借金は、妻も知っている)


株での負け300万は、わずか2,3ヶ月で生まれた。知識も実力も資力も努力も、全てが足りてない状態で、チャートだけを見てなんとなく売買していた。馬鹿すぎた。

なんとなく上がりすぎている。

空売りで一気に数十万とれる。

その馬鹿な思い込みが地獄を呼んだ。


株式市場はバブルが始まっていた。

日経平均はついに三万に迫っている。


GMOグローバルサイン。

一万円くらいでも大分上がっている、そろそろ下がるだろう、と思って空売りしたら、一気に13000円まで上昇。

追証に耐えきれず、損切り。追証に耐えれたら、いずれ株価は下がって助かったのだが、後の祭り。

200万喪失。


他にもマザーズの値動きが激しい銘柄に目が眩んで、100万喪失。


ソニー。

これも馬鹿すぎた。9500円を超えたあたりで、勝手に上がりすぎと判断。

業績なんてちゃんと調べもせずに、空売り。

鬼滅の大ヒット、決算の上方修正なとで12500円超え。

含み損が現在50万。


投資で作った借金は現実化したものが300万、まもなく現時化するものが50万〜ということになる。


なんて愚かだったんだろう。


どうしてろくに学ぶこともせず、数百万の商品を買ったのだろう。


考えると自分の馬鹿さに呆れ果てて、家族へ申し訳なさすぎて、死にたくなる。


しかし、私には子どもがいる。


借金を残したままでは死ねない。


地に這いつくばって労働して、全てを元に戻す。


他にくだらない理由で作った借金については、また追って書きます。